コラム

建物の調査をした方が良い本当の理由

2022/09/05コラム

皆さん、こんにちは。

これまでのコラムでも折に触れお伝えしてきたことではありますが、「何もないから調査はしなくて大丈夫」「何か気になるところが出てきたら調査をする」という方がいらっしゃいます。

確かに調査はその時点での損害を調べるために実施するものですが、調査をすること自体にとても重要な意味があるのです。

調査の時点で損害があるかないかは関係がない

実は調査には大きく2種類の意味があります。

①損害があった場合、その箇所の現況を撮影し、原因を突き止めること。

②建物の現況写真を撮影することで、『現時点での』証拠写真を残しておくこと。

特に上記②についてがとても重要です。

例えば台風や地震なども含めて何か建物に損害が出てしまったとします。多くの方はその時点で保険会社へ連絡をして保険金請求をすると思うのですが、その被害が極端に大きなものじゃなかった場合は、経年劣化と言われてしまう場合があります。それは「本当にその時に壊れたかどうかがわからない」ということです。

ただ被害が出る前の写真が撮れていれば、かなり有力な証拠になるのです。

もうひとつ、写真は撮ってなかったが明らかな被害が出た場合は保険金が下りると思います。ただその被害が出る前にもしも別の被害がすでにあった場合、その過去にできた損害が今起きた損害に隠れてしまい、本当なら過去の損害分も保険金が下りた可能性があったのに、今起きた損害分しか支払われないことがあります。

いわゆる請求漏れということです。

調査をしている方としていない方では下りる保険金が大きく変わる可能性がある

これは地震被害の事例が分かりやすいので、先日のコラムも参考になさってください。

例えば東日本大震災の被害で請求できることを知らずに、今年の地震で初めて地震保険金を請求された方もいらっしゃいます。

外壁等のヒビ割れは東日本大震災の時にできたヒビと今年の地震のヒビと混在してしまいます。

今年の地震が起きる前に保険金を請求されていれば東日本大震災の被害でも保険金は下り、そして今年の地震被害でも保険金は下りたという事例は山のようにあります。

地震保険金に1000万円加入されていれば一部損が認定されれば1回につき50万円下りるのです。

保険金請求をしていないばかりにせっかく請求できた分がゼロになってしまったら非常にもったいないと思われませんか?

建物の損害調査は早めに実施すべき

いかがでしょうか?

損害調査は『何かあってから』ではなく『何もないと思っている時』にすべきなのです。

調査時に損害はなくても関係がありません。

次の日に被害が出るかもしれません。その時に役立つのが、被害がなかった時の写真です。

『その時には被害がなかった』という証拠写真があるかないかで保険金請求がスムーズになるかどうかがかなり違うのです。

弊社は定期的にお客様の建物を調査・撮影している

弊社はお客様の建物を少なくとも3年に一回は調査・撮影しています。

その時に新たな請求箇所見つかり、ご指摘できることもあります。3年前の写真があるので、それと現況を比較確認できるため確実に3年以内に起こった損害だということはわかるのです。

撮影といっても、適当に撮るのではなく損害がある場合は『ここのこういうところに出る』ということを想定してしっかり調査・撮影するのです。

そのため弊社のお客様は気になることがあるとすぐにご連絡いただけるようになりました。

コラムをご覧の皆様、是非建物の損害調査を弊社にお任せください。

調査のタイミングは『今』です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

参考コラム:火災保険金が4年間で4回支払われた事例

 

土井 隆