コラム
火災保険の補償不足で保険金請求できなかった事例
2022/08/12コラム
皆さん、こんにちは。
最近はあちこちで豪雨被害が出ています。
豪雨によって床上浸水などがあったときは【水災】で補償されますのでできる限り早く保険会社へ連絡してください。
被災された方には1日も早く復旧されますように心より祈念申し上げます。
さて、弊社は損害調査を実施する前にお客様の火災保険証券を拝見します。
それはお客様がどのような補償に入っているのかによって請求箇所が変わってきますので、最初に確認が必要だからです。
火災・落雷・破裂・爆発しか加入されていなかった
2年ほど前の話になります。
滅多にいらっしゃらないのですが、弊社にご依頼いただいたお客様の中に、火災保険の補償内容が【火災】【落雷】【破裂】【爆発】という火災保険たる、基本の補償しか加入されていなかったというお客様がいらっしゃいました。
お客様の認識ではしっかり加入していたつもりだったようですが、勘違いだったことがわかりました。
この補償だけだとかなり限定的になり、その時の調査で台風や地震などの損害があったとしても保険金請求はできません。
そのお客様のご自宅近くで別の調査を実施していましたので、加入状況を把握した上で、調査を実施しました。
実際に細かい損害があったのですが、請求はできません。
とりあえず、しっかり写真は撮りましたのでその時点での損害状況は把握できました。
お客様は残念がっていましたが、自然災害はいつ起こるかわからないものです。
今の補償内容を見直して、いざと言うときに保険金請求できる内容に変えたいということでしたので、プラン変更の内容についてアドバイスさせていただきました。
※弊社は保険代理店ではありませんので、補償内容の変更についてアドバイスさせていただいただけです。
後日、お客様から「プラン変更ができました」とご連絡をいただきました。
自然災害はもちろん地震保険も加入されて、しっかりした内容になっていました。
プラン変更後の損害で保険金請求をすることができた
2年前にプランの変更をされたそのお客様の自宅付近に雹が降りました。
短時間の間にかなりの雹が降り、雨樋、屋根、ガラス、外壁、ベランダの波板などに損害が出たのです。
早速、調査に駆けつけました。
この時の雹の被害以外に、プラン変更した後に起こった地震被害も確認ができました。
2年前に調査したときにはなかったクラックが散見されました。当時撮影した写真には写っていないクラックで、比較ができたのです。
もちろん全て保険金請求可能の事案です。
結果は雹災も地震被害も全て認められました。
お客様は「2年前にプラン変更をして、保険料は高くなったけど、こうして保険金請求ができて本当によかったです!」と大変喜んでいらっしゃいました(^^)
実際にもしプラン変更していなかったら、修繕費用で大変な出費になっていました。
皆さんも補償内容が薄かったために保険金請求できなかったということがないように、しっかり見直してみてください。
さらには現状の建物の写真を撮っておくことがどれほどあとで役に立つかという証明にもなりました。
気になることがありましたら是非お問い合わせください。
土井 隆