コラム
火災保険の鑑定結果がコロコロ変わっていった事例
2022/11/25コラム
皆さん、こんにちは。
久しぶりのコラムになりました。
10月に開催された大家さんフェスタにて多くの不動産オーナー様とご縁をいただき、その中でご自身で請求をかけたことがあるという大家さんが多くいらっしゃいました。
その中でも保険会社(鑑定会社)の鑑定について非常に疑問を感じられている方が多かったのが印象的でした。
今回はその事例をお伝えしようと思います。
屋根と漏水被害で220万円の請求をした事例
都内に複数の賃貸物件をご所有のY様、2021年、強風により屋根の被害(屋根材と板金)が出て、漏水が発生したため、保険会社へ火災保険の請求をされました。
賃借人から「雨漏りがある」と連絡があったため、慌てて屋根の調査を管理会社が手配した工務店に調べてもらったそうです。
写真と見積もりを保険会社に送付し、書類の審査で保険金は認められないと返事があり、現場での鑑定を依頼し、後日保険会社経由で鑑定人が来ました。
後日、その結果が出ました。約50万円。
Y様は鑑定の資料を保険会社から取り寄せましたが、多くの項目で「経年劣化のため」とだけ記載があり細かい説明がなく、不信感が起きたそうです。
保険会社に説明を求めても「鑑定の結果なので」と納得できる回答が得られなかったため、再度別の鑑定会社での調査を依頼し、再鑑定になりました。
後日、保険会社より再鑑定の結果連絡がありました。約90万円。
前回より増えたものの、Y様が出した見積もりは約220万円です。再度鑑定結果の書類を保険会社から入手して説明を受けようとしましたが、なかなかしっかりした説明に応じてもらえず、複数回のやり取りの末、ようやく鑑定人と保険会社の担当が同席の元、説明が実施されました。
Y様も屋根の調査をした工務店と知り合いの建築士にその説明の場に立ち会っていただいたそうです。
実際の工事の内容について確認が行われ、この話し合いは合計で2回行われました。
結果、220万円の満額を認めていただき、無事に保険金を受け取ることができました。
書類審査0円 → 鑑定(1回目)50万円 → 鑑定(2回目)90万円 → 話し合い(合計2回)220万円
Y様も非常に大変だったと仰っていましたが、たまたま満額認めてもらえたから良かったけど、なぜ査定がコロコロ変わっていくのか?最初の査定は一体何だったのか?鑑定を2回やって、その後の話し合いでなぜさらに倍以上の金額まで保険金を出せることになったのか?
非常に疑問に思っていると同時に、不信感が増したとのことでした。
もし、契約者が何も言えない人なら保険金はもらえなかったんじゃないか?不透明すぎるという印象を強く持ったそうです。
皆さん。同じ立場ならどうでしょうか?
やはり多くの方がなかなか主張できなのではないかと思います。
Y様は契約者側もプロを用意してくべきだと強く思ったそうです。おかげさまで弊社とお付き合いをいただくことになり、他に請求事項があるものはしっかり対応させていだだくことになりました。
弊社の調査はまだ全ての物件について終わっていませんが、Y様が見落としていた箇所が複数見つかっており、大変驚かれています。
ご自身で請求されていても、見落とされている箇所がたくさん残っている可能性があります。
是非、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
土井 隆